擬音語 擬態語 オノマトペ 副詞の意味

擬音語 擬態語 オノマトペ

「わんわん」「さらさら」「きらきら」「ぶいぶい」「ころころ」は、擬音語(擬態語)で、品詞でいえば、副詞です。

 オノマトペ、なんて言われることもあります。これは、フランス語です。

 擬音語、擬態語を、細かく分ければ、聴覚からの印象を表現したのが、擬音語です。

 聴覚以外の、視覚や触覚からの印象を表現したものが、擬態語です。

 

 でも、「ころころ」、「ごろごろ」なんて、聴覚からの印象のようでもあり、視覚からの印象のようでもありますよね。

 感覚の言葉だから、当然そういうことになるんです。

 感覚は、人それぞれですからね。

 だから、擬音語も含めて、すべての印象語を、擬態語と呼んでしまう人もいるわけです。

 その点、オノマトペは便利な言葉です。擬音語の意味も、擬態語の意味も持っていますから。

 今回、ここでは、聴覚からの印象の語も、視覚、触覚からの印象の語も、オノマトペとして、その中身を解説することにします。

音をくり返すということ

「きら・きら」「さら・さら」「ざぶ・ざぶ」「ころ・ころ」、これらは、それぞれ、同じ音(おん)をくり返しています。

 くり返しは強調効果が生まれるわけですが、オノマトペとしての書き方は、その状態、動きが一瞬ではなく、継続的であるということも表します。

きらきら」、これは、光る意ですね。

この「きらきら」というオノマトペを例に、思考してみましょう。

一瞬、光る。

きらと光る。

  ↓

きらきらと光る。

ずっと光っている。

  ↓

きらと光っている。

きらきらと光っている。

 上の例文はどれも間違った書き方ではありませんが、光ることの「継続」の意味を表したい、強調したいというのなら、くり返しの「きらきら」と継続の意の「~ている」の両方を使っている「きらきらと光っている」が最も適しています。

きらきらの彼女

「きらきら」で例文をつくってみましょう。

 彼女の声は、きらきらしている。

「彼女の声」が、「きらきらしている」んです。

それは、「彼女の」声音(こわね)が、「きらきらしている」ということです。

「彼女」がおしゃべりしている光景が、「きらきらしている」ともいえます。

「彼女」自身が、「きらきらしている」んですね。 

輝くような「彼女」が、そのおしゃべりしている姿が、目に浮かびます。

(浮かびません? 

 恐縮ですが、どうぞ、浮かべてください。)

文法からの読解と思考

 引き続き、上の例文と同じ「彼女」を使って、文法からの読解、思考をしてみましょう。

 対照的な例文にしてみます。

 彼女は、むんむん黙っている。

「彼女は」、口を真一文字にして「黙っている」。

 その動作の継続。

 マイナスのイメージ、負のイメージでしょうか。 

 いいえ、その動作も、上記の例の「彼女」であれば、「むんむん」の中に、「きらきら」の意が生きていることになります。

 なにしろ、同じ「彼女」です。

 言葉は、打ち消されない限り、生きます。

 人間の場合、死なない限り、そのものが持っているもの、その意は、生き続けます。

 性善説、性悪説、ともに、正しいと思われます。

「むんむん黙っている」「彼女は」、「きらきらの」「彼女」でもあります。

 人間は、一面的なものの見方で成り立つ存在ではないんですよね。

オノマトペという副詞

「きらきら」、「むんむん」、オノマトペという副詞は、リズム感を生みだします。

 そして、動作、状態、性質の意味を際立たせます。

 副詞は、動詞、形容詞、形容動詞を修飾するからです。

 オノマトペの音の心地よさに酔いしれて、その動作、状態の、継続の意を見逃してはなりません。

 継続とは、その意が続くことです。

 動作が継続されれば、それは状態となり、性質となります。

 動作を表すのが動詞です。状態、性質を表すのが形容詞、形容動詞です。

 くりかえしますが、副詞は、動詞、形容詞、形容動詞を修飾するんです。

 品詞の意味を読解に生かしましょう。

「きらきら」、「むんむん」の意は、「している」、「黙っている」という意を強調しています。

「彼女」の動作の継続を強調しているんです。

それは、「彼女」の状態、性質を垣間見せてもいる、ということなんです。

「むんむん黙っている」ときでも、「彼女」は、「きらきら」の「声」を持っているんです。

 この世界に、「彼女」という人間は、一人です。

 その「彼女」は、固有の性質を持っているんですね。

 文の意味のキーは、主語であり、主体です。

 そのキーの動作、状態、性質を、強調したのが、オノマトペです。

沈黙は金、雄弁は銀

「声」、「黙」すを、例文に使ったので、それに関連した西洋の諺(ことわざ)を一つ紹介します。

 沈黙(ちんもく)は金、雄弁(ゆうべん)は銀。

 沈黙のほうが、雄弁よりも説得力があるという意です。

 何も語らないほうがよいというときを知ることは、最上の分別である、といった意味が続きます。

 時間の貴重さをも表しています。

 動作には、時間が必ず関わります。

 動作って、生きることですからね。

「分別」とは、理性による善悪、道理の区別で、経験、識見から得た思考、判断です。

副詞の意味   

 おまけで、副詞の説明を添えておきます。

 副詞は、主に用言(ようげん)を修飾します。 

 用言とは、動詞、形容詞、形容動詞で、単独で述語になるものです。場合によっては、助動詞も用言に含めます。  

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2021年9月15日「日本語 文法を基礎から読解、記述へ」

Posted by 対崎正宏