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「から」「ので」の違い 原因・理由と因果関係

#キーワード,#主観,#客観

原因・理由

原因・理由 て・で・に・により・によって・ため・から・ので・せいで 

結果に対する原因や理由を判断するのは、書き手です。

それは、主観的な場合もあれば、客観的な場合もあります。

また、+のイメージの判断のときもあれば、-のイメージの判断のときもあります。

原因・理由を表す語の使い分けを次に示します。

て・で・に・により・によって・ため・のため・から

て・で・に・により・によって・ため・のため・から、それぞれは置きかえ可能です

原因が、主観的判断からでも、客観的判断からでも使用可能

+のイメージの原因にも、-のイメージの原因にも使用可能

〇 雨風が強く、彼は外出をあきらめた。

〇 祇園祭、街が大変な賑わいを見せている。

〇 彼の度重なるミス、彼女は閉口してしまった。

〇 悪天候により、競技大会は中止となった。

〇 この植物は、ミツバチによって、受粉する。

〇 バーゲンセールのため、店内は大混雑だった。

〇 山頂に立ったから、海を見ることができた。

ので

原因が、客観的判断からの際に使用

+のイメージの原因にも、-のイメージの原因にも使用可能

○ 午後八時になったので、投票を締め切ります。

せいで

原因が、主観的判断からでも、客観的判断からでも使用可能

-のイメージの原因の際に使用

○ あいつのせいで、彼女のディナーショーは台無しだ。

原因と結果の文字のつりあい

一文で因果関係を記すのなら、原因・理由を表す語の前後の文字に注意しましょう。

原因と結果は、表裏一体です。「原因 = 結果」の関係となります。

○ バーゲンセール、店内は大混雑だった。        

 バーゲンセール  店内は大混雑だった

 店内を大混雑にする力を、このバーゲンセールは持っていた、ということです。

 結果の「動力源」、「作用の源」が、原因です。

 それを表しているのが、この例文では、「」です。

 因果関係の意味の捩れは、原因・理由を表す語の、前後の文字がつりあっていない場合に生じます。

 原因の位置の文字が、結果の意味の要素を含み持っているか。

 結果の文字は、原因の意味から生み出されるものなのか。

 因果の文字のつりあいに気をつけましょう。

因果関係を一文で記す意義

いくつもの文を連ねた文章も、その内容は、言いたいこと(結果)と、説明(原因・理由)です。

「から」や「ので」を使った一文は、その凝縮の形ともいえます。

これは、「から」や「ので」の前後の文字の選択次第で、深い意味を記すことができるということです。

あなたと出会えたから、今の私がある。

 因果関係を一文で記す意義は、原因と結果を「から」や「ので」という語と共にワンセットで読み手に示すことができるところにあります。

 だからこそ、原因と結果に使用する文字の選択は重要になります。

 なにしろ、一文の中で、因果の関係のつりあいを見せられなかったら、ワンセットの意味、とはなりません。

 長い文章なら、読み手の関心をひくために、あえて因果関係をわかりにくく書くという場合もあります。

 しかし、詳しい説明をする余裕がない場合、一文で記す場合、因果の関係は明確なワンセットで示すべきでしょう。

 それにより、読み手への「因果」の印象は強まります。一文すべてが、因果の意味となりますから。

 原因・理由を表す語の前後の意味(文字)が、キーワードです。