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接続語と接続詞の違い 接続の副詞・助詞は意味を生みだす 

#修飾語,#品詞,#文の成分

接続語と接続詞の違い

接続語とは、「文の成分」からの呼び名です。

接続詞とは、「品詞」からの呼び名です。

接続語になる品詞は、接続詞・副詞・助詞です。

※ 日本語の「文の成分」は、主語・述語・修飾語・接続語・独立語の5つです。

 品詞は、動詞・形容詞・形容動詞・名詞・代名詞・副詞・連体詞・接続詞・感動詞・助動詞・助詞の11種類です。(代名詞を名詞に含める見方もあります。その場合は、10種類。)

こちらもどうぞ → 接続語になる品詞を、あなたはすべて言えますか? 

副詞と助詞も接続語になる

 文の成分としての接続語は、前後の関係性を示すのが主な働きです。

 接続語というカテゴリーの中に入る品詞は、接続詞だけではありません。副詞も助詞も含まれます。

副詞と助詞が、接続語になる場合、前後の関係性を示すだけでなく、そこで意味も生じます。

副詞そのものの意味、助詞そのものの意味です。

副詞は、修飾する品詞である

 まず、接続語となる副詞から見てみましょう。

「たとえば」や「つまり」や「すなわち」等は、接続詞ではありません。副詞です。

 副詞の主たる働きは、修飾語としての働きです。

 副詞は、主に用言を修飾します。

(用言とは、それ自体で述語になるものです。)

 つまり、副詞は、自分より後の位置に記されている動詞か形容詞か形容動詞を、主に修飾するわけです。

「たとえば」も「つまり」も「すなわち」も、後にくる動詞、形容詞、形容動詞を修飾しているんです。

※副詞の修飾は上記が基本なんですが、例外もあります。例外となる「例」をあげておきましょう。

例①

それは、かなり昔のことだ。 

→ 「かなり」は副詞で、「昔」という名詞を修飾しています。

例②

もっとゆっくり歩け。 

→ 「もっと」は副詞で、「ゆっくり」という副詞を修飾しています。

(ちなみに、「ゆっくり」という副詞は、「歩け」という動詞を修飾しています。これは、基本的な用法ですね。)

修飾、被修飾の基本の流れ

 修飾、被修飾の基本の流れは、上から下へ(前から後へ)の流れです。

 つまり、副詞を接続語として使った場合も、その一文の中で、下(後)に記される言葉が修飾されている、強調されている、と見ることができるんです。

(この見方は、あくまでも一文中においてです。

一文の中での修飾効果、強調効果です。

副詞は、一文中での修飾、被修飾、係り受けの働きをするからです。)

以下に強調のイメージを示しましょう。

〇「たとえば、(具体例は)~だ!」。

〇「つまり、(言いかえれば)××ということである!

といった感ですね。

読む際、被修飾の部分は、強調されているんだ、と意識するんです。

文章の流れは、思考の流れ

 上から下への流れ、これは日本語そのものの流れです。

 主語、述語の関係、文と文の関係、意味・内容、みな、上から下への流れです。

 日本語の書き方がそうであって、これは古来からの日本人の思考の流れを形にしたものといえます。

 そうして、今、私たちは、横の流れも、自在に使いこなすわけです。

順接、逆接をつくる接続の助詞

次に、助詞がつくる接続語を見てみましょう。

これは複文の書き方でよく使われ、主に条件の意味をつくって、下の文節につなげます。

 

雨が降ると、地は潤(うるお)う。

上の例文では、「と」が接続の助詞です。

(※前回の接続助詞の説明でも、「と」を使ったので、ここでもまた、「と」を使います。深く理解してもらうためですよ。)

一文全体の主たる述語は、「潤う」です。

その主語は「地は」です。

これらは主節です。

それに対して、「雨が降ると」は従属節です。

(従属節の中だけで見ると「降る」は述語で、「雨が」は主語です。)

文全体から見ると、接続助詞「と」を含んだ文節、「降ると」が条件の意になっています。

文の成分は文節単位が基本ですから、この「降ると」が文全体から見ると接続語になります。

つまり、「と」が、接続語として、従属節と主節をつないでいるんです。

「と」は、従属節の中で、自身も意味を添えています。

条件という意味です。

「と」は、従属節を条件の意味にして、主節へ送っています。

文全体の意味をつくっているのは、「と」なんです。

次の三つの文を比べてください。

① 雨が降る。地が潤う。

② 雨が降る。地は潤う。

③ 雨が降ると、地は潤う。

最も、「雨」と「地」の関係性が明確になっているのは、③の文です。

「と」という接続助詞があるからなんです。

熱心な方もいらっしゃるようなので、少しだけ、深く掘り下げますね。

④ 雨が降った。と、地が潤った。

この「と」は、何でしょう。

品詞は? 

文の成分は? 

答えは、このすぐ下です。

ここ ここ ↓

 ④の「と」は、副詞です。

 文頭にありますからね。助詞ではありません。

 それから、気をつけてください。

 ④の「と」は、接続語ではありません。修飾語です。

 この「と」は、関係性を示していません。

 この「と」は、「ふと」の「と」で、「偶然」、「たまたま」の意味で、「潤った」を修飾しています。「潤った」を強調しているわけです。

 接続助詞に話を戻します。

 接続の助詞を大別すると、順接と逆接になります。

 接続助詞が使われ、接続語がつくられると、多くの場合、その下に、読点(、)が打たれます。

 読みやすいように、そして、意味を際立たせるためにです。

 その読点は、順接なら順接の読点、逆接なら逆接の読点、となるわけです。

 上から下へ(前から後へ)と、意味は流れていきます。

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