文脈 文章の流れは、思考の流れ
文章の流れ
文章中の、ポイントと、その具体例は、関係性から成ります。
文章が書き進められると、それまでポイント内容だったものも、後述されたものと比べると、具体例内容になることもあります。
ポイント → 例 → ポイント
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ポイントと具体例の流れの例を図示してみましょう。
図X
A文 ━━━━。 ①ポイント
B文 ━━━━。 ①例
C文 ━━━━。 ①ポイント
上の図は、三つの文から成っている文章としましょう。
A文がポイント内容か、具体例内容か、と判断できるのは、B文を読んだところでです。
B文を読んで、はじめて、A文が、B文のポイント内容なのか、B文の具体例内容なのかがわかります。
ポイントと具体例は、関係性から成るからです。
上の図は、A文とC文が同じ内容をくりかえし書いていることを表しています。
B文は、A文とC文の具体例内容です。
A文とC文は、B文のポイント内容です。
ポイントと具体例が表す意味内容は、抽象的か、具体的かという違いこそあれ、その意味・内容は同じです。
上の図解Xは、一つの意味・内容を、抽象的に2回記し、具体的に1回記しています。
表している意味・内容が同じだから、丸数字は、みな①です。
書き方の理解があれば、速く正確に読める
たとえば、図解Xで、A文に傍線を引いて読解問題をつくれば、その答えは、B文か、C文ということになるわけです。
意味・内容①の問題の答えは、意味・内容①のところになるんです。
文章がそのような書き方をしているんだから、そうなるのは当然なんです。
意味・内容は、書き方で決まります。
脱文挿入の問題なども、その脱文が、ポイントの内容なのか、具体例の内容なのかを見れば、ポイントの段落に戻すのか、具体例の段落の戻すのか、わかるわけです。
読解は、文章の書き方の理解が根本にあれば、容易なんです。
速く正確に読めます。
例 → ポイント
※ スマホを横向きにしてご覧ください
もう一つ、ポイントと具体例の流れを解説しましょう。
図Y
A段落 ━━━━。 ①ポイント ①例
B段落 ━━━━。 ①例 ①例
C段落 ━━━━。 ①ポイント ①例
D段落 ━━━━。 ①ポイント
上の図Yを確認してください。
今度は、段落にしました。
そもそも、考え方は、文も段落も同じです。
B段落を読んで、A段落との関係性が生まれます。
C段落を読んで、A段落、B段落との関係性が生まれます。
その意味・内容は①です。
D段落を読んで、A段落、B段落、C段落との関係性が生まれます。
その意味・内容は、やはり①です。
D段落は、A、B、Cの内容を包み込んでいます。包括的な内容であるわけです。
よい本をたくさん読む
図Yのような、「例 → ポイント」という内容の、入試問題は、もう、ほとんど見られなくなりました。
昔に比べて、驚くほど、やさしい問題になっているんです。
今も昔も、問題の平均点がほとんど変わらないのは、問題がやさしくなっているからです。
学生のみなさん、どうぞ、よい本をたくさん読んでください。
とにかく、よい本を、たくさん読むことです。
よい本とは、「書き方」がしっかりしています。だから、「内容」がしっかりしている。「書き方」と「内容」は表裏です。
しっかりしたよい本は、世界観を広げてくれます。
世界は広い。
世界観が、生き方を決めます。
脳内に存在しない世界は、現実にも存在しない世界となります。
学生に限らず、大人も、よい本を読みましょうよね。
よい本をたくさん読むと、世界が救われます。
一人一人が力を持てるからです。
それにより、世界によいことが生まれます。
いえ、失礼しました。
僕のサイトに来てくださる方は、普段から、よい本をたくさん読んでいる方なんですよね、きっと。
本にしても、文章にしても、読む人は読む、読まない人は本当~に何にも読まないものです。
僕が、あれこれ、ここに書いても、読んでほしい人には届かないんですよね。
文脈は思考の表れ
マクロ、ミクロの視点を持てば、意味・内容の位置関係というものを捉えるのは、容易です。
木を見て森を見ずは、じつは、木も見てないし、森も見てないものです。
論理的な内容の文章であればあるほど、文脈がしっかりしています。
思考は、文脈に表れます。
それは、文章の意味の流れであり、構成です。
だから、読む側の予測する思考も磨かれるんす。
読むべき本は、選択すべきなんですね。