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動詞の活用形 見分け方をわかりやすく 簡単な覚え方

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深く書く、読む、話すには、活用を理解する必要がある    

 動詞、形容詞、形容動詞、助動詞を使わずに、話したり、書いたりすることはできません。これらは、活用のある品詞です。

 うまく書けない、話せない、読めない、その大きな原因の一つに、活用の理解がないことがあげられます。

 ら抜き言葉も、二重敬語も、妙な言葉遣いというものも、みな、活用の理解がないことが原因です。

 ここでは、動詞の活用形について記します。

 日本語文法学習で最も嫌われるのが、「活用」なんですね。

 そこに、「なんとなくの日本語」の大きな原因があります。

 読解でも、記述でも、最重要の一つといえるのが、「活用」の理解です。

 「活用」を理解すれば、思考に深みが増し、深い読解、記述につながります。

 なにしろ、ミクロ的な思考の大切な位置を占めるのが「活用」ですから。 

活用のある品詞

 活用のある品詞は、動詞、形容詞、形容動詞、そして助動詞です。

 他の品詞は、活用しません。   

 活用とは、語尾変化するということです。  

動詞を理解するということ

 用言となる動詞を理解するということは、主語となる名詞・代名詞を理解することであり、動詞を修飾する言葉、動詞と接続する言葉を理解するということでもあります。

 動詞の基本の姿形、活用形を確認していきましょう。  

下の例の太字の部分が動詞です。

※スマホを横向きにしてご覧ください  

例 

 笑わ(ない)・笑い(ます)・笑う笑う(人)・笑え(ば)・笑え      

 笑お(う)   

 上の( )の中の「ない」、「ます」、「う」は助動詞です。「ば」は助詞です。「人」は名詞です。

 助動詞は書き手の判断を表したり、助詞は語と語の関係や、書き手の心情を表したりするのでしたね。名詞は、事物を表すのでした。

(このカテゴリーの「助動詞」、「助詞」の記事も併せて確認してください。理解とは、ミクロ、マクロからの理解をいいます。)

動詞の活用形

 活用形活用の種類という言葉があります。これを混同しないようにしましょう。 

 日本語の口語文法において、動詞の活用形とは、未然形、連用形、終止形、連体形、仮定形、命令形をいいます。

 同じ用言でも、形容詞・形容動詞に、命令形はありません。 

 動詞の活用の種類は、五段活用、上一段活用、下一段活用、カ行変格活用、サ行変格活用です。

 口語文法とは、現代語の文法です。

 文語文法とは、古典文法のことです。

 以下に、口語文法の、「動詞の接続の形=動詞の活用形」を記します。

(細かなところでの例外もあるのですが、まずは基本をおさえましょう。)

※スマホを横向きにしてご覧ください

未然形 

→ らず 

→ 「まだしていない」という意味 

→ 「これからしよう」という意味 

→ 否定、未来、意志、推量等等の助動詞と接続する 

→  笑わない・笑おう → 「笑わ」・「笑お」 = 未然形

連用形 

→ 言になる 

→ 述語をつくるものが用言 → 動詞・形容詞・形容動詞・助動詞に連なる(広義には、助動詞も用言に含めます。また、連用形は、助詞「て」にも連なります。【助詞「て」は、助動詞「つ」の連用形が転じたものとして、助動詞とする説もあります。】) 

→ 「た」・「て」・「ます」に連なる形と、まず覚え、それを応用しましょう。(「たてます(立てます)?」「たてます! 連用形!」というような具合で。) 

→  笑った・食べて・ます 

→ (「た」、「て」、「ます」の直前の動詞が連用形)

→ 「笑っ」・「食べ」・「」 = 連用形 

→ 「た」、「ます」は助動詞、「て」は助詞

終止形 

→ 文の終わりに用いる形 (倒置法の場合は、文末とは限らない) 

→ 辞書に載っている形 

→ 言いきりの形

→  笑う食べるする = 終止形

連体形 

→ 体言(名詞・代名詞)に連なる形 

→ 動詞の場合、終止形と連体形の見た目は同じです。句点で文が終わっているものが終止形で、体言を修飾しているものが連体形です。

→  「運動場を、走る犬がいた。」 → 犬を修飾しているので、「走る」は連体形

「庭を走る、白い犬がいた。」 → この「走る」も、犬を修飾しているので、連体形です。

仮定形 

→ 助詞の「ば」に連なる仮定の形

→  降れば・笑えば 

→ 「降れ」・「笑え」 = 仮定形

→ 「ば」は、接続助詞

命令形

→ 命令の形

→ 例 笑え・走れ・来い・しろ・せよ = 命令形

→ 終助詞「よ」、「ろ」、「い」と連なる → 例 笑えよ・来いよ・早くしろ

意味・内容、思考を形づくるのは文法

 文章の意味・内容、つまり思考を形づくっているのは、文法です。

 文章を理解する上で、ミクロ、マクロからの理解が必要となるのは、文法が、ミクロ、マクロの構造となっているからです。

 文章の深い理解、そして思考には、文法の深い理解が必要なんです。

 さらに、はっきりいえば、論理を理解するには、文法は欠かせないものなんです。

 浅い読み方だったり、そもそも読めていなかったりするのは、実は、文法の理解がないからなんです。

なんとなくからの脱却

 その文法の中でも、「活用」の理解は、最重要の一つとなります。

 なにしろ、用言を使わずに、思考することは不可能ですからね。

 しかしながら、多くの人が毛嫌いし、無視しようとするのが、「活用」なんですね。

 なんとなくの日本語となるのも無理からぬところです。

「活用」の理解は、なんとなくの読み方、書き方、考え方からの脱却の、一つの契機となります。

 ミクロ、マクロの思考の力の一つとなるからです。

 文法は、知識問題のためのものではなく、読解、記述、思考のためのものです。

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