平家物語 原文 現代語訳 品詞分解
平家物語 原文
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰のことわりをあらはす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
猛き者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
平家物語 現代語訳
祇園精舎の鐘の音には、諸行無常の(すなわちこの世のすべての現象は絶えず変化してとどまることがないという思いを告げ知らせるような)響きがある。
(釈迦入滅とともに褪【あ】せた)沙羅双樹の花の色は、盛者必衰の(すなわち勢いの盛んな者も必ず衰えるというこの世の)道理を表している。
栄え誇っている人も(その栄えは)長くは続かない、まるで(はかない)春の夜の夢のようである。
勢い盛んな者も結局は滅んでしまう、まったく風の前の塵と同じである。
平家物語 品詞分解
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
祇園精舎 → 名詞
の → 格助詞
鐘 → 名詞
の → 格助詞
声 → 名詞
諸行無常 → 名詞
の → 格助詞
響き → 名詞
あり → 動詞・ラ行変格活用・終止形
沙羅双樹の花の色、盛者必衰のことわりをあらはす。
沙羅双樹 → 名詞
の → 格助詞
花 → 名詞
の → 格助詞
色 → 名詞
盛者必衰 → 名詞
の → 格助詞
ことわり → 名詞
を → 格助詞
あらはす → 動詞・サ行四段活用・終止形
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
おごれ → 動詞・ラ行四段活用・已然形
る → 助動詞・存続・連体形
人 → 名詞
も → 係助詞
久しから → 形容詞・未然形
ず → 助動詞・打ち消し・終止形
ただ → 副詞
春 → 名詞
の → 格助詞
夜 → 名詞
の → 格助詞
夢 → 名詞
の → 格助詞
ごとし → 助動詞・比況・終止形
猛き者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
猛き → 形容詞・連体形
者 → 名詞
も → 係助詞
つひに → 副詞
は → 係助詞
滅び → 動詞・バ行上段活用・連用形
ぬ → 助動詞・完了・終止形
ひとへに → 副詞
風 → 名詞
の →格助詞
前 → 名詞
の → 格助詞
塵 → 名詞
に → 格助詞
同じ → 形容詞・終止形