敬語の種類 尊敬語 謙譲語 丁寧語
基本の敬語
話し手、書き手からの、話題の人の行為、性質、その人が所属するものへの敬意 → 尊敬語
話し手、書き手が、へりくだる → 謙譲語
(へりくだるは、漢字で記せば、謙る、遜る、です。
へるくだる、とは、謙遜(けんそん)することです。つまり、自分を卑下(ひげ)すること。)
話し手、書き手からの、相手に対しての直接の敬意 → 丁寧語
相手の動作を敬う → 尊敬語
自分や、身内の動作を謙遜する → 謙譲語
丁寧な言葉遣い → 丁寧語
敬語の基本の型
敬語の基本の型を身につけておけば、尊敬する人と話す場合でも、尊敬する人に手紙を書く場合でも、対処できます。
注意すべきは、「動作」です。
相手の動作なのか、自分の動作なのかを区別することです。
そのうえで、基本の型を使い分けられるようにしましょう。
尊敬語は、相手の動作
次に尊敬語の基本の型をしめします。
※スマホを横向きにしてご覧ください
尊敬語
→ 相手の動作だから
→ お~なさる ・ ご~なさる ・ お~になる ・ ご~になる
「~」には、相手の動作(の意味)が入ります
例
〇〇先生が、お話なさる・お話になる
お食べなさる・お食べになる
お読みなさる・お読みになる
ご覧なさる・ご覧になる
お書きなさる・お書きになる
お聞きなさる・お聞きになる
お作りなさる・お作りになる
ご注文なさる・ご注文になる
お支払いなさる・お支払いになる
ご予約なさる・ご予約になる
上記の尊敬語の例は、すべて、尊敬する人の動作を、自分が、話す場合、書く場合です。
主語は、「~様が(は)」、「~先生が(は)」、「~さんが(は)」等等です。
謙譲語は、自分、身内の動作
次に謙譲語の基本の型を示します。
※スマホを横向きにしてご覧ください
謙譲語
→ 自分の動作だから
→ お~する ・ ご~する ・ お~いたす ・ご~いたす
「~」には、自分、または身内の動作(の意味)が入ります
例
私が、お話する・お話いたす
お書きする・お書きいたす
お読みする・お読みいたす
お聞きする・お聞きいたす
お作りする・お作りいたす
お支払いする・お支払いいたす
ご予約する・ご予約いたす
上記の謙譲語の例は、すべて、自分が、尊敬する人物に、話す場合、書いて示す場合です。
すべて、主語は、「私が(は)」です。(あるいは、身内【家族、同じ会社の人間】です。)
丁寧語は、丁寧な言葉遣い
丁寧語
→ 丁寧な言葉遣いですから
→ ~です ・ ~ます ・ お~ ・ ご~
「です」・「ます」は助動詞
「です」、「ます」は、文末に添える助動詞です。だから、話し手、書き手の気持ちを表すわけです。
(助動詞は、話し手、書き手の気持ちを表す品詞です。【ピンとこない方は、このカテゴリーの基本文法をご確認ください。】丁寧な気持ちを表す助動詞が、「です」、「ます」なんです。)
話し手、書き手の丁寧な気持ちを表すわけですから、話し相手、手紙の相手等が、尊敬する人物でなくても、使用できるのが、助動詞の丁寧語「です」、「ます」です。
つまり、自分自身の姿勢、スタンス、思いを示すのが、丁寧語であり、それは、まったくもって、助動詞という言葉が持っている意味・働きなんです。
「お」、「ご」は接頭語
「お」、「ご」は、接頭語です。(漢語【漢字の熟語】等の上に載せる語が、接頭語です。)
接頭語の「お」、「ご」は、丁寧な意を添えます。
例
お料理
ご飯
お財布
ご休憩所
お中元
漢字で記せば、「お」も、「ご」も、「御」です。
つまり、発音が違うだけで、根本の意味は同じなんです。
この接頭語の、「お」、「ご」も、話し相手、手紙の相手が、尊敬する人物でなくても、使える言葉です。
接頭語も、話し手、書き手の意を添える言葉です。
だから、話し相手や手紙の相手が、尊敬する人物でなくても、丁寧な意を表したいという自身のスタンスがあれば使用できるんです。