方丈記 ゆく川の流れ 品詞分解 原文と現代語訳
「枕草子」「徒然草」と併せて、三大随筆と称される鴨長明の「方丈記」です。
すばらしい書き出しですよね。
方丈記 原文
ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。
方丈記 現代語訳
(とうとうと)ゆく川の流れは絶えることがなく、それでいて、もとの水ではない。
流れのよどみに浮かぶあわは、一方で消えたかと思うと一方ではまたできて、いつまでもそのまま存在しているものはない。
この世に生きている人と住んでいる家と、またこのようなものである。
方丈記 品詞分解
ゆく川の流れは絶えずして、
ゆく → 動詞・カ行四段活用・連体形
川 → 名詞
の → 格助詞
流れ → 名詞
は → 係助詞
絶え → 動詞・ヤ行下二段活用・未然形
ず → 助動詞・打ち消し・連用形
して → 接続助詞
しかももとの水にあらず。
しかも → 接続詞
もと → 名詞
の → 格助詞
水 → 名詞
に → 助動詞・断定・連用形
あら → 動詞・ラ行変格活用・未然形
ず → 助動詞・打ち消し・終止形
よどみに浮かぶうたかたは、
よどみ → 名詞
に → 格助詞
浮かぶ → 動詞・バ行四段活用・連体形
うたかた → 名詞
は → 係助詞
かつ消えかつ結びて、
かつ → 副詞
消え → 動詞・ヤ行下二段活用・連用形
かつ → 副詞
結び → 動詞・バ行四段活用・連用形
て → 接続助詞
久しくとどまりたるためしなし。
久しく → 形容詞・連用形
とどまり → 動詞・ラ行四段活用・連用形
たる → 助動詞・存続・連体形
ためし → 名詞
なし → 形容詞・終止形
世の中にある人とすみかと、
世 → 名詞
の → 格助詞
中 → 名詞
に → 格助詞
ある → 動詞・ラ行変格活用・連体形
人 → 名詞
と → 格助詞
すみか → 名詞
と → 格助詞
またかくのごとし。
また → 副詞
かく → 副詞
の → 格助詞
ごとし → 助動詞・比況・終止形