漢文 反語の句形 強い自己主張
反語は、強い主張
反語とは、断定の強調表現です。
強い自己主張です。
言いたい意味の肯定と否定とを反対にして、疑問の形にします。
ここでは、特に注意したい反語を、口語訳、現代語訳と併せて記します。
反語を主とする (豈【あに】━━哉)
豈━━(哉)
あに━━ン(ヤ)
どうして━━か、━━ない。
例
豈遠千里哉。
あに千里を遠しとせんや。
どうして千里を遠い道のりとしようか、遠いとは思わない。
(「豈━━(哉)」は、ごく稀(まれ)に、疑問の形になることもありますが、ほとんどは反語になります。)
反語 (獨【ひとり】━━乎・哉・也)
獨━━乎・哉・也
ひとリ━━ンや
例
吾獨不愧於心乎。
われ独り心に愧(は)じざらんや。
私だけがどうして心に恥じずにいられようか、恥じずにはいられない。
反語 (豈+限定の文字)
豈+限定の文字(惟・唯・只・徒・特)たダ━━(ノミ〉
どうして━━だけであろうか、━━だけではない。
例
豈惟怠之。
あに惟だ之を怠(おこた)るのみならんや。
どうして、ただこれを怠(なま)けるだけであろうか、怠けるだけではない。
||
「怠けるだけではない」
↓
「怠ける」んです。「怠ける」だけでなく、他にも何かしら、悪いことをするんです。
上の句形の意に対して、下は「怠けない」意になります。
例
豈怠之。
あにこれを怠(おこた)らんや。
どうしてこれを怠(なま)けるだろうか、怠けない。
||
「怠けない」んです。 「豈惟怠之。」と混同しないようにしましょう。
反語に、限定の文字が加わった際、特に注意しましょう。
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