裏切りのサーカス 映画 考える楽しみ
このカテゴリーは、一切、ネタバレ無し!
あらすじも記していません。
映画は、予備知識なんてないほうが楽しめます。
静かに痺れるスパイ映画
「裏切りのサーカス」、痺れるスパイ映画です。
動のスパイ映画もいいんですけど、静のスパイ映画もいいですよ!
考える楽しみ
ミステリー小説の楽しみの一つは、考える楽しみがあるからです。
同じく、静のスパイ映画にも、考える楽しみがあります。
タイトル
「裏切りのサーカス」というタイトル、ピンときませんよね。
象が出てきたり、空中ブランコをやったり、というサーカス団をイメージしてしまいそう。
この「サーカス」とは、原作の中での隠語で、MI6のことです。
原作では、MI6本部がロンドンのケンブリッジ・サーカスにあるという設定になっています。
原題は、「TINKER,TAILOR,SOLDIER,SPY」
こちらも、ピンときませんよね。
でも、映画を見れば、わかります。
「TINKER,TAILOR,SOLDIER,SPY」
誰が、誰に、どう呼ばれているのか。
「裏切りのサーカス」、考える楽しみがある映画です。
原作はジョン・ル・カレ
原作は、スパイ小説の名手ジョン・ル・カレです。
この映画「裏切りのサーカス」、原作の内容がしっかり生きているから、おもしろいんです。
ジョン・ル・カレは、「寒い国から帰ってきたスパイ」でエドガー賞の長編賞を受賞したんですけど、この「裏切りのサーカス(TINKER,TAILOR,SOLDIER,SPY)」の主人公スマイリーのシリーズ物も人気です。(「スクールボーイ閣下」「スマイリーと仲間たち」等々あります。)
豪華キャスト
「裏切りのサーカス」のジャケット写真は、主演のゲーリー・オールドマン(スマイリー役)が大きく写っています。
共演者も、錚々たる面々です。
コリン・ファース、ベネディクト・カンバーバッチ、トム・ハーディ、マーク・ストロング、キーラン・ハインズ、ジョン・ハート、トビー・ジョーンズ、演技派が勢揃いです。
キャラ、立ってます。
トム・ハーディ
色んな役を見事に演じるトム・ハーディが、この「裏切りのサーカス」ではまた違う顔を、違う演技を見せています。
「ダークナイト ライジング」のベインや、「ヴェノム」とは、まるで違うトム・ハーディです。
知らない人が見たら、このトム・ハーディが、あのベインなの? あのヴェノムなの? と驚くはずです。
もう一度見なおしたくなる映画
映画「裏切りのサーカス」、描写も細かいので、楽しめます。
きっと、少なくとも二回は見ることになると思いますよ。
この映画、もう一度見なおしたくなる映画で、実際に見なおす映画なんです。
ああ、そういうことだったのかと。
見なおしたくなるのは、原作の内容が生きているからなんですね。
「TINKER,TAILOR,SOLDIER,SPY」
もちろん、二度といわず、何度見なおしても、楽しめます。
静かで、痺れるスパイ映画です。
ただ、描写が細かいので、ちょっとグロテスクな場面もありますので、ご注意を。