動詞 活用の種類 見分け方 簡単な覚え方
活用の種類と活用形
動詞の活用の種類は、5種類です。
五段活用、上一段活用、下一段活用、カ行変格活用、サ行変格活用。
動詞の活用形は、6種類です。
(未然形、連用形、終止形、連体形、仮定形、命令形)
動詞の活用形については、こちら → 動詞の活用形 見分け方をわかりやすく 簡単な覚え方
動詞の活用の種類
動詞の活用の種類は、五段活用、上一段活用、下一段活用、カ行変格活用、サ行変格活用です。
動詞の活用の種類の基本を理解する
以下に、動詞「笑う」の活用を記します。
「笑う」の語尾が「わ・い・う・え・お」と変化しているのを確認してください。
ア段・イ段・ウ段・エ段・オ段にわたって変化するので、五段活用といいます。
(スマホを横向きにしてご覧ください)
例
未然形 ・連用形 ・終止形 ・連体形 ・仮定形 ・命令形
笑わ(ない)・笑い(ます)・笑う ・笑う(人)・笑え(ば)・笑え
笑お(う)
上の例で、太字が動詞「笑う」です。
「ない」、「ます」、「う」=助動詞
「人」=名詞
「ば」=助詞
動詞は、「ウ段」基点にする
動詞は、言いきりの形(終止形、辞書に載っている形)がウ段です。
動詞の活用形は、ウ段を基点にします。
ウ段から上に一段、つまりイ段の音を活用語尾に含むものを上一段活用
ウ段から下に一段、つまりエ段の音を活用語尾に含むものを下一段活用
変格活用
カ行変格活用は、「来る」一語
サ行変格活用は、「する」一語 ※ただし、運動する、休憩するというように、「~する」というサ変複合動詞は多数あります。
口語文法を理解する
活用語尾に「る」、「れ」、「ろ」が付くのが、口語文法です。
口語文法が、現代語文法です。
※上二段活用、下二段活用は、文語文法です。(文語文法が、古典文法です。)
動詞の活用の種類の見分け方
前述したように、カ行変格活用は、「来る」一語で、サ行変格活用は、「する」一語(サ変複合動詞は、多数あり)ですから、五段活用、上一段活用、下一段活用を見分けます。
打ち消しの意志の形にして見分けます。→ 「誰に何と言われようと、私は『~ない』」
例
〇誰に何と言われようと、私は「笑わない」 → 「ない」の直前の音が、「ワ」 → ア段 → 五段活用
〇誰に何と言われようと、私は「見ない」 → 「ない」の直前が、「見」 → 「ミ」 → イ段 → 上一段活用
〇誰に何と言われようと、私は「食べない」 → 「ない」の直前が、「ベ」 → エ段 → 下一段活用
〇カ行変格活用は、「来る」一語
〇サ行変格活用は、「する」一語 (ただし、運動する、休憩するというように、「~する」というサ変複合動詞は多数あり)
動詞の理解は、意味の関係性の理解
活用のある動詞は、主語にも述語にも修飾語にもなります。
また、動詞の活用の理解は、意味の関係性の理解に通じます。動詞が見えれば、助動詞も、助詞も、一語一語が見えてきます。
力がつけば、わざわざ文法を意識せずとも、形が自然と見え、内容もすばやく捉えられるようになるものです。
品詞分解できる力
文章の、ミクロ、マクロの意味・内容の確認は、活用形と活用の種類の理解ができていないと、不十分になります。
そもそも、品詞分解できる力は、ミクロ、マクロの重要な視点であり、書く上でも、読む上でも、必須のものです。
一語一語の意味の存在
現代人が古典を読むにおいて、活用形と活用の種類の確認をするのは、内容からだけでは読めないからで、形からも確認していくわけです。
一語一語の意味の存在の確認です。
英語も、文法という形からの確認をしますね。
現代国語でそれをやらないのは、読めていると思っているからです。
読めているつもり。
読めていなければ、いくら多読を吹聴しても駄目です。
活用形と活用の種類の理解は、読解の力、記述の力そのもの
難解な文章の意味が理解できないのは、一語一語の意味とその結びつきが見えていないからで、それは、品詞分解ができないからです。
英文、古文、漢文が読めないというのも、まさにそれです。
活用形と活用の種類の理解は、単なる知識ではなく、読解の力そのものであり、記述の力そのものなんです。