高村光太郎 「あどけない話」(智恵子抄)を読む その1
「あどけない話」 (智恵子抄より) 高村光太郎
※読解力に自信のある方は、こちらもどうぞ 「ぼろぼろな駝鳥」。
高村光太郎の詩集「智恵子抄」の中の、「あどけない話」を、一緒に、読み解いていきましょう。
(最後に問題をだします。)
智恵子は東京に空が無いといふ、ほんとの空が見たいといふ。
智恵子は東京に空が無いといふ、
ほんとの空が見たいといふ。
述語と主語の確認
まずは、述語と主語の確認です。
文末の述語とつりあって意味を完成させる「~が」、「~は」が主語です。
一文を読む場合、まずはこの述語と主語の意味の確認が大切です。
主語と述語が最重要の意味となるからです。
見えないものは、見えるようにする
どうでしょう。
この書き出しの一文の、主語と述語の確認、大丈夫ですか?
もし、難しいと感じるのであれば、それは、隠れているものがあるからなんです。
見えないものは、見えるようにしましょう。
見えると、思考は働きだします。
図解
書き出しの一文を図解すると、次のようになります。
※ 図解は、スマホを横向きにしてご覧ください
「東京に空が無い」
智恵子は といふ
「ほんとの空が見たい」
上記のものを、詩は、次のような形(二行書きの形)にしているんです。
智恵子は「東京に空が無い」といふ、
「ほんとの空が見たい」といふ。
問題
では、ここで問題です。
問
書き出しの一文で、最重要の意味は次のうちのどれでしょう。
① 智恵子の空
② ほんとの空
③ あどけない話
④ 智恵子のあどけなさ
⑤ 智恵子のいう空
解答、解説は、こちらで
もし、自分が選んだ答に、確かな自信がないのであれば、上記の解説をくり返し読んで、考えてください。