心情の変化とは? 例文で原因と結果をわかりやすく
「因果関係」を、人物の心情理由と動作結果から考察してみましょう。
心情とは、内部にある原因
心情とは、内部にある原因です。
たとえば、文章中でおさえた箇所が、最終「結果」で、それが、人間の動作であった場合、その結果の前に、心情があるかどうかを確認します。
人間の動作結果の直接の理由となるのは、心情だからです。
この心情とは、人間の内部にある原因です。
これを、内因といいます。
みなさんも、幾度も、見てきましたね。
━━線の読解問題。
━━線が引かれていて、理由を答えよ、という「あれ」です。
あれが、「内因」です。
内因は、動作結果の原因
内因は、動作結果の直接の原因となります。
肉体と心はつながっていますからね。
でも、思った通りの動作結果となる場合もあれば、思惑とは逆の動作結果となる場合もあります。
なにせ、そこは人間ですからね。
表と裏がある。
注意しましょう。
さらなる原因の追究
幼少の読解問題はともかくとして、本来の原因究明は、心情である内因を確認して終わりではありません。
どうして、そのような心情となったのか。
それを探っていくことになります。
つまり、心情を結果の位置に置き、さらに原因を追究する。
内因である心情を、今度は、「結果」の位置に置いて、考えるんです。
さらなる原因を追究する。
時間をさかのぼることになります。
外部の状況、事件・出来事=外因
心情を結果とすれば、その原因・理由は、外部からの影響、外部の状況、事件・出来事になります。
これは、最終的な結果から見ての、直接的な原因の内因に対して、外因といいます。
直接的原因の内因に対して、外因は間接的原因となります。
やさしい例をあげて、考えてみましょう。
※スマホを横向きにしてご覧ください。
例
彼は、100m走で、負けて、悔しくて、泣いた。
(最終)結果 ━━ 内因(直接的原因) ━━ 外因(間接的原因)
泣く(最終動作結果)━━悔しい(心情)━━100m走で負ける(出来事)
「泣」くことが、最終的な動作結果です。
その直接的な原因は、「悔し」かったからです。
なぜ「泣」いたのか → 「悔し」かったから。
どうです?
これで良いでしょうか?
例
彼は、100m走で、負けて、悔しくて、泣いた。
注意しましょう。
「彼は」、ただ「悔し」かったから、「泣いた」のではありません。
「彼は」、「100m走で、負け」たから、「泣いた」のでもありません。
これらは、原文と違う書き方ですよね。
「彼は」、「100m走で、負け」て、「悔し」かったから、「泣いた」んです。これなら、原文と同じ書き方になりますね。
論理的ということです。
論理的とは、目の前の文字を、しっかりと辿る(たどる)ことが、基本なんです。
目の前の事象、出来事、文字を受けとめ、そこから思考する。
論理的な思考は、小説など、文学的な文章においても必要な力です。
名作と呼ばれる作品を、深く理解できます。
ありのままに文字を受けとめ、そこから考えられるようになるからです。
名作として読み継がれている作品の多くは、「しっかりとした文章」です。
「しっかりした文章」とは、言葉の配置がしっかりしている文章で、それは、書き手の思考の表れです。