方位 時刻 十二支で分ける
古文における、基本の知識、方位、時刻、十二支を記します。
方位も、時刻も、十二支を使うので、まずは十二支から。
十二支
十二支
子 ね
丑 うし
寅 とら
卯 う
辰 たつ
巳 み
午 うま
未 ひつじ
申 さる
酉 とり
戌 いぬ
亥 ゐ
方位
十二支を使って、方位を十二等分します。
右回りに十二支をあてています。
北 ━━━ 子(ね)
北東 ━━━ 丑と寅の間なので → 丑寅(うしとら) = 艮(うしとら)
東 ━━━ 卯(う)
南東 ━━━ 辰と巳の間なので → 辰巳(たつみ) = 巽(たつみ)
南 ━━━ 午(うま)
南西 ━━━ 未と申の間なので → 未申(ひつじさる) = 坤(ひつじさる)
西 ━━━ 酉(とり)
北西 ━━━ 戌と亥の間なので → 戌亥(いぬゐ) = 乾(いぬゐ)
子午線
「子午線」は、「子」の北と「午」の南をつなぐところからです。
丑寅・艮
丑寅・艮(うしとら)は、北東(東北)の方角で、「鬼門」とされています。
鬼門(きもん)
「鬼門」とは、陰陽道(おんようどう)で、鬼が出入りするとされ、何事につけ、忌み嫌う方角。
「丑寅・艮(うしとら)」すなわち東北のこと。
鬼方(きほう)=鬼門=丑寅・艮=東北
辰巳の里
「辰巳の里」とは、江戸深川の遊里のこと。
江戸城の辰巳・巽(たつみ)の方角にあるところから、そう呼ばれていました。
乾坤(けんこん)
「乾坤」
①易(えき)の卦(け)の「乾」と「坤」のこと。 (「易経」=吉凶を判断する占法。うらない。「卦」=易で算木に現れる形象。これによって、吉凶の判断をする。
②「天」と「地」のこと。
③「陰」と「陽」のこと。
④戌亥(いぬい)と未申(ひつじさる)のこと。
⑤二つで一組をなすものの順序を表す語。(上冊・下冊の意)
乾坤一擲(けんこんいってき)
「乾坤一擲」とは、運命を賭(と)して、のるかそるかの勝負をすること。
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乾門(いぬいもん)
皇居諸門の一つに「乾門」があります。
これは、皇居の北西にあるところからの名です。
また、京都御苑にも、この名の門があります。
※ちなみに、犬が前足を立てて坐っている姿勢を「犬居(いぬい)」といいます。尻餅をついて座っているような……、あっ! そう! これ ↓
時刻
1日を十二支で、十二等分します。
午後十一時 ~ 午前零時 ~ 午前一時 → 子(ね)
午前一時 ~ 午前二時 ~ 午前三時 → 丑(うし)
午前三時 ~ 午前四時 ~ 午前五時 → 寅(とら)
午前五時 ~ 午前六時 ~ 午前七時 → 卯(う)
午前七時 ~ 午前八時 ~ 午前九時 → 辰(たつ)
午前九時 ~ 午前十時 ~ 午前十一時 → 巳(み)
午前十一時 ~ 午後十二時 ~ 午後一時 → 午(うま)
午後一時 ~ 午後二時 ~ 午後三時 → 未(ひつじ)
午後三時 ~ 午後四時 ~ 午後五時 → 申(さる)
午後五時 ~ 午後六時 ~ 午後七時 → 酉(とり)
午後七時 ~ 午後八時 ~ 午後九時 → 戌(いぬ)
午後九時 ~ 午後十時 ~午後十一時 → 亥(ゐ)
※太字が基となる時刻です。
子の刻といえば午前零時。
午の刻といえば午後十二時です。
「午前」「午後」は、午の刻の名残りです。
午の刻よりも前、午の刻よりも後。
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