主語「は」 主題 その意味と書き方をやさしく解説
主語の「が」「は」
代表的な主語の形です。
今回、特に、「は」の表す主題・題目・テーマ、その意味を、文の書き方から、やさしく解説します。
主語の基本「が」
主語の基本は、「が」です。
動作や作用、性質・状態の「主」を表します。
事物の「主」を表します。
「主体」です。
そうして、「主語」をつくります。
例文
女が、この文章を書いた。
「書いた」という動作の主体は、「女」です。
その「女」を、主語の形にしているのが「が」です。
主題(題目) 主語の「は」
主題・題目の「主」を表すのが、「は」です。
話題の「主」として、現在のテーマの「主」を表します。
基本的には、まず、「が」で主体を書いて、その次に、「は」で主体を書くという形になります。
しかし、「は」を第一文の主語として書くことも可能です。
「は」は、第一文でも書ける 例 その1
次の例は、書き出しの第一文としての例です。
例文
女は、この文章を書いた。
「書いた」という動作の主体は、「女」です。その「女」を、読み手はすでに認知している、という書き方になるのが、上の例文です。
これこそが、主題・題目・テーマの書き方なんです。
読み手が「知っている」「認めている」という書き方。
だから、上の例文のような「は」の書き方は、文学的文章において、書き出しの「第一文」として使用可能なんです。
つまり、お話の中で、「女」が、この登場以前から「生きている」ということを、読み手である私たちは読んだ瞬間に「知っている」「認めている」。
「女」の存在を「知る」「認める」から、お話の全体の枠も成り立つんです。
お話の中心に、「女」がいるわけですからね。
その「女」を中心に据えているのが、「は」なんです。
話題・題目・テーマとしての書き方です。
「は」は、書き方次第で、第一文でも書ける 例 その2
では、第一文が、次のような書き方だったらどうでしょう。
書き出しの一文として成り立つでしょうか。
例文
X社の新製品Aは、軽量化に成功した。
この書き方でも、「は」の使用は可能です。
なぜでしょう。
せっかくですから、問題にしましょうか。
一緒に考えましょうよ。
なぜ、「は」の書き方で、第一文として成り立つんでしょう。
答えは、このすぐ下です。
ちなみに、この「柴」たちの坐り方を「犬居」といいます、 方位 時刻 十二支で分ける で登場済み。
え?
ああっ!
「X社の新製品Aは、軽量化に成功した。」の答えは、ここ、ここ↓
例文
X社の新製品Aは、軽量化に成功した。
第一文が、この書き方でも、「は」の使用は可能です。
なぜなら、主語を説明する語が付属しているから。
修飾語の存在ですね。
もし、例文の主語をつくる語が「A」だけだったら、「は」は使えません。
やってみましょうか。
例文
Aは、軽量化に成功した。
第一文でこれでは、「いきなり感」、爆発でしょう。
「『A』って、何? 何なのよ!」
「『A』って、何じゃい!」
ということになってしまいます。
つまり、主題・題目・テーマとしての書き方になっていないんです。
例文
X社の新製品Aは、軽量化に成功した。
元に戻しました、こうすれば、「読めます」。
「新製品」という意味、「X社」という意味が、「A」に生きているんです。
「新製品」という語から、読み手は、「ああ、前の製品は、重さが問題だったんだな」と過去のことがわかります。
そして、「X社」は固有名詞です。
固有名詞からは、「X社」という会社がこの世にすでに存在している、ということがわかります。
「A」の「背景」には、すでに意味が存在しているんです。
「A」は、書き出しの第一文にして、すっかり話題の中心ですよね。
この例文の「Aは」という書き方は、主題・題目としての使用に適(かな)っているわけです。
話題の中心としての「は」
主語の「は」という書き方が書き出しの第一文として成り立つかどうかは、話題の中心として、読み手に認められるかどうかなんです。
話題の中心、という意味こそが、主題・題目・テーマの持つ意味ですからね。